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体から始まる恋愛に見る女性の体とこころ

出典:IMDb.com

体から始まる恋愛はアリorナシ? “30歳の年の差恋愛”に見る女性の体とこころ

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【うるおい女子の映画鑑賞】 第59回『エレジー』(2008年・アメリカ)

 

「女性」の視点で映画をみることは、たとえ生物学的に女性じゃなくても日常では出会わない感情が起動して、肌ツヤも心の健康状態もよくなるというもの。そんな視点から今回は、ペネロペ・クルス主演の『エレジー』(2008・米)を紹介します。30歳の年齢差がある大学教授とその教え子の、体の関係から始まった愛の物語。ペネロペ・クルスの色気の秘訣を盗むためにも鑑賞したい一本です。

 

 

 

|ストーリー

 

大学教授のデヴィッドは、講義中に遅れて教室に入ってきた生徒コンスエラ(ペネロペ・クルス)の知的で情熱を秘めた色気に強烈に魅了されます。30歳の歳の差がある2人は教師と教え子らしい知的な会話を展開しつつも、お互いに激しく求め合い一夜をともに。コンスエラの若さ、美しい体を崇拝するかのようにのめり込むデヴィッドでしたが、失敗に終わった結婚生活や、移り気な自分の性質を自覚している故、真正面から向かってくるコンスエラに対して煮え切らない態度をとってしまい、彼女を失望させてしまうのです。

 

 

 

|体から始まる恋愛はアリ?

 

スキンヘッドで初老のデヴィッドがコンスエラにのめり込み、彼女との情事を親友に(こちらも初老)興奮気味に語る様子は気色悪さもあるのですが、「この男はとても純粋にコンスエラの美しさや若さに感嘆し崇めているのだ」と感じ取ることもできます。

 

出典:IMDb.com

 

数百年も前から女性の肉体や若さの美しさを芸術家たちが描いてきたように、デヴィッドはコンスエラをどこか神聖なものとして見ているのです。もしかしたら“ただのエロジジイ85% +芸術家目線15%”くらいの割合かもしれませんが…。

 

 

 

|女性にとって、体とこころはひとつ

 

「体から始まる恋愛は長続きしない」「簡単に一夜をともにしてはいけない」ほとんどの恋愛指南書にはそう書かれているのではないでしょうか。ですが、体を重ねることでわかる動物的直感、そこから生まれる絆、情熱の輝きというものをラテン界の至宝ペネロペが体当たりで見せてくれるのが本作の魅力です。

 

動物的で肉体的で本能的なこの恋愛に、自身のこころとすべてを捧げるコンスエラに対してデヴィッドは逃げ腰でしたが、ある出来事をきっかけに、コンスエラにとって体とこころはひとつであることをデヴィッドは悟り、コンスエラをまるごと愛する勇気と覚悟が芽生えます。コンスエラにとって体を愛されることは、こころを、命を愛されることだったのです。

 

 

 

|どんな恋愛でも堂々としていたい

 

そもそもコンスエラを演じるペネロペは超絶に顔も体も美しい女性ですので、感情移入する方は少ないかもしれません。コンスエラは自分の美しさも知性も熟知していて、そしてとても堂々としています。30歳年上の教授と関係を持つと、相手を尊敬する故に自分を卑下する、または若さを誇示するのかのどちらかになりそうなものですが、コンスエラの態度はそのどちらでもなく、デヴィッドと対等に真っ直ぐに向かい合っていきます。この態度がコンスエラの色気を助長させていて、デイヴィッドを魅了していくのです。

 

出典:IMDb.com

 

女として、ペネロペほどの容姿は持ち合わせていなくとも、恋愛においてコンスエラの態度は見習いたいもの。自分に対する自信が落ち着きにつながり、恋する男性を真っ直ぐに見つめる強さは何とも言えない色気を醸し出します。しかし、こんな情熱的な恋愛が人生で一度でもできたら女冥利に尽きるというものですね。<text:kanacasper(カナキャスパ)>


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