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六本木で「愛」を知る

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人々にとって「愛」は永遠のテーマであり、同時にもっとも身近な話題。アートにおいてもそれは同じで、古代の壁画や名画の数々に愛の姿や愛する人が描かれてきた。そんなアートにおける「愛」に触れてみたい。 

草間彌生《愛が呼んでいる》

 あなたにとって愛とは? 恋愛? 家族愛? 人類愛? それとも自分への愛? 平和で幸福なイメージをもたらすものだが、その反面、愛すればこそ、嫉妬や憎しみといった負のイメージも同居する。実に複雑な側面を持つのが愛というもの。現在開催中の『LOVE展:アートにみる愛のかたちーシャガールから草間彌生、初音ミクまで』では、複雑かつさまざまな愛のかたちを表現した作品が約200点、世界中から集められた。「愛ってなに?」、「恋するふたり」、「愛を失うとき」、「家族と愛」、「広がる愛」という5つのセクションで構成されている。

ジェフ・クーンズ《聖なるハート》

 ハートマークやLOVEという言葉から愛のイメージをふくらませた作品を集めた「愛ってなに?」のセクションでは、本展のキービジュアルでもあるジェフ・クーンズの「聖なるハート」の美しさに目を奪われる。六本木ヒルズ/森美術館の10周年を記念して毛利庭園に設置された、ジャン=ミッシェル・オトニエルの「Kin no Kokoro」もハートを表現。実はこの作品は角度を変えてみると、メビウスの輪のようにも。愛は無限大……という事だろうか。

ジャン=ミッシェル・オトニエル《Kin no Kokoro》

 「恋するふたり」のセクションに集められた作品では、さまざまなカップルの姿が描かれている。とりわけ荒木経惟とナン・ゴールディンの私的な写真が印象深い。さらに性的表現に踏み込んだ寺岡政美の「1,000個のコンドームの物語/メイツ」、「江戸の若衆文化」として展示された鈴木春信、喜多川歌麿、葛飾北斎といった浮世絵師の春画も見逃せない。

ローリー・シモンズ《ラブ・ドール》シリーズ

 もっとも興味深いのが「広がる愛」のセクション。ここでは対象を限定しないさまざまな愛のかたちを描いた作品が集められた。ベッドから平和をメッセージしたオノ・ヨーコ&ジョン・レノンの「ベッド・ピース」も必見だが、注目したいのはこのセクションに収められた新しい愛のかたち。秋葉原で出会ったラブドールに服を着せて写真に収めたローリー・シモンズの「ラブ・ドール」シリーズ、二次創作という新しい表現手段から、ネットを介して生み出された共有存在である「初音ミク」、そして極めつけは増殖する水玉によって自己を消滅させ、宇宙へと広がる愛のメッセージを表現した草間彌生の最新作「愛が呼んでいる」。愛とは、捉える者によって自由に、多様に広がりを見せていくものなのだろう。

 これほど愛のかたちが実にさまざまである事を知らされる機会はそうはない。ぜひ六本木であなたの愛のかたちを探してみては?

 

森美術館開館10周年
LOVE展 アートにみる愛のかたち
―シャガールから草間彌生、初音ミクまで

会期:2013年4月26日(金)〜9月1日(日)※会期中無休
会場:森美術館(六本木)
開館時間:10:00〜22:00
※火 10:00〜17:00 ※入館は閉館時間の30分前まで
(問)03-5777-8600(ハローダイヤル)

入館料:
一般1,500円、学生(高校・大学生)1,000円、子供(4歳-中学生)500円
※いずれも消費税込
※本展のチケットで展望台東京シティビューに入館可(スカイデッキを除く)

text::chibahidetoshi

 

 「LOVE展」へご招待! >>>


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