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意外と“男性もつらい”世の中だから。「男性学」から学ぶ“デキる女性”へと成長するヒント(1)

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「結婚したら仕事を辞めたい」または「仕事を辞めたいから結婚したい」と女性から聞くことはあっても、同じセリフを男性から聞くことはあまりないですよね。なぜ、女性には“仕事をしない(仕事を辞める)”という選択肢があるのに、男性にはないのでしょうか?

 

また、最近では「仕事も育児も家事もこなす」女性の大変さがクローズアップされることが多い一方で、男性は「しっかり仕事するのはもちろん、家事も育児も積極的にサポートするべき」という風潮になっています。もしかしたら男性は女性と同じくらい、またはもっと“大変さ”を抱えているのかもしれません。

 

そんな現状について「男性学」を提唱する田中俊之さん(以下、田中先生)の言葉から、現実と折り合いをつけながらうまくやっていくにはどうしたらいいのかを知り、“デキる女性”へと成長するヒントを紐解いてみましょう。

 

▲大正大学心理社会学部人間科学科 准教授・博士 田中俊之さん

 

 


 

 

第1回:「女はつらいよ?」会社員・はなこ(28歳・独身)の場合

 

ここは、あるオフィス街にほど近い(架空の)居酒屋。相席になったもの同士、年代や性別、立場をこえて深い話まで発展することも…。今夜も田中先生と誰かのそんな会話が始まったようですよ。

 

 

 

■働くお母さんには1日の始まりが2回ある?

 

 

《はなこ》

姉が今、働くお母さんをやっているんですけど、毎日とにかく大変そうで。以前、仕事帰りにお茶したら「よし、これからまた1日が始まる!」って言いながら帰って行ったんです! ほぼフルタイムで働いてから、帰って今度は家事育児をやるって、もう一回1日をやり直すくらいのことなんですね…。帰ってからも、家事の合間をぬって残りの仕事を片づけているらしくて、あんなハードな生活、自分はできる気がしない~!

 

育児と仕事の両立って、旦那さんの協力がなかったら無理ですよね? もう“結婚したら仕事は辞めちゃおうかなぁ…”なんて最近は思うんですけど…。

 

 

《田中先生》

今は男女の生き方が多様化して、女性も男性と同じくらい働くようになりましたからね~。でも、まだ家事や育児を主に引き受けているのは女性、という家庭が多いと思います。ほとんどの会社で男性に期待しているのは経済的な活躍で、それが賃金の男女差にも表れているわけです。

 

でも、その現実があるのに、女性に「もっと仕事で活躍してください」と期待したり、逆に男性に「家に早く帰って育児や家事をやってください」と言ったりするのは、まともに受け止めてしまった側はけっこう苦しいのでは?

 

男性には、経済的に家庭を支えることを求めながらも「早く家に帰って育児に参加してください」、女性にはこれまで通りに家事・育児の負担を求めながらも「もっと職場で活躍してください」という、矛盾したメッセージを送っているわけですからね。

 

 

《はなこ》

たしかに最近は家事や育児をやる男性も増えてきましたよね。それでも男性は“結婚して仕事辞める”なんて言わない…というか言えない? そう考えると男性だって実は大変なのかも?
先生、もう少し詳しく現状を教えてください!

 

 

<(2)へつづく>

 

 


 

 

現在の社会が男性に求めるもの、女性に求めるものを少し解析してみるだけで、男女双方にとって矛盾のある“生きにくい世の中”ということが見えてきます。次回は田中先生に、“生きにくい世の中”で生きる男性の現状をより具体的に提示してもらいます。<text:Hisae.I>

 

注:「田中先生」の発言は田中俊之さん(大正大学心理社会学部人間科学科 准教授・博士)へのインタビューによるものです


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