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美容師がくわしく解説!自分でやる「セルフカラー」が髪を傷めやすい理由って?

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東京・下北沢の美容室ROSSOの河内です。今日はスタイルの紹介ではなく、よく耳にする話題を“専門用語なし”でわかりやすく説明いたします! よく聞く話とは、ヘアカラーの話。『自分でやるセルフカラーと美容師がやるサロンカラーの違い』についてです。(※少々長めです)

 

以前よりは「市販のカラーは髪を傷める!」ということが浸透してきた感も感じますが、まだまだ多くの方が「セルフカラー」をやっているのが現実。。。これが美容師さんの悩みの種になっています。

 

それは、「カラーをサロンでやってくれない!」

 

という話ではなく、良いデザインを作る上でセルフカラーが弊害になってしまうことが多くあるからです。

 

 

 

もちろん、「セルフカラー」には、

 

◎気軽さ

◎安さ

◎子供がいても外出しなくて良い

◎塗りやすい物もでてる

◎見えるとこだけササッと染めれる

 

といったメリットがあります。

 

が、、、それを承知で僕達プロが「セルフカラーはNO!」と言っているのは『ダメージ』が何よりの理由です。

 

市販カラーのデメリットを挙げると、

 

×ダメージ

×臭い

×色持ち

×カラーのバリエーション

×毛の状態がわからない

×塗るテクニックの問題

×薬の強弱のコントロールができない

×染める前と、後の処理材がない

 

といった感じです。ここで注目すべきポイントが、デメリットとして挙げた最後の4項目。

 

 

 

まず『毛の健康状態がわからない』のに、市販のカラーを使ってしまうということがなぜダメなのでしょう?

 

サロンカラーはご存じの通り、色のバリエーションが無限です。

 

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それに加えて、薬剤の『強さ』も自由自在に調整可能です。

 

美容師は通常、お客様1人ひとりの「過去の施術履歴、長さ、普段のケア方法など」を把握し、色味と薬剤の『強さ』を決めます。

 

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ところが市販のカラー剤は、ほとんどのものが強い処方がなされています。なぜかと言うと、セルフカラー用の薬剤は色味はともかく、確実に『染まる』事を第一に考えているからです(薬は強ければ強い程、染まりやすくなります)

 

たとえ絶妙に強弱のついたカラー剤がバリエーション豊かにドラッグストアに置いてあったとしても、プロじゃないから、どれが自分の髪にぴったりのカラー剤か判断できない。だから強い処方がされているんですね。

 

 

 

そして「塗るテクニック」の問題。

 

今や便利なことに『泡』で染まったり、サッサッとクシを通すだけで染まる事をうたう物が多数出てます。泡で染まる、、一瞬耳触り良く聞こえますが、待ってください、それも薬剤が『強い』からに他なりません。

 

毛髪は、生えたての根本、そして何年も前に生え、様々な環境にさらされ、カラーやパーマなどの施術をし、確実に根元とは違う状態の「毛先」があります。

 

この根本と毛先、デザインにもよりますが、一般的にサロンでは『根本』『中間』『毛先』それぞれを色味と強さを分け、お客様に最適な調合にして髪の毛に塗ってます。

 

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「セルフカラー」の場合、同じようにやるのって難しいですよね? 中間、毛先が濃く、濁った色になり、水っ気がないパサパサした毛先になった経験、きっとみなさんもあるでしょう。

 

 

 

最後に、サロンではお客様の毛髪のコンディションに合わせ、カラー施術前後に異なった役割の処理剤をつけ、ダメージを最小限に抑え、色持ちを良くするようにしてます。

 

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ちなみにROSSOで扱っているカラー剤の一つ『AVEDA』の薬の成分内訳は

 

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というものになっています。少し長くなりましたが、ヘアカラーに関する理解がより深まっていただけたら幸いです。

 

ROSSOでは、特に白髪でお困りの方、『生え際の見えるとこだけなんとかしてほしい!』という部分染めのニーズにもお応えしてますのでぜひご相談くださいね!!

 

 

text:ROSSO 河内章吾


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