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自然と名物グルメを愉しむ山梨・富士山麓の旅

日本一の富士を見ながら心洗われる。自然と名物グルメを愉しむ【山梨】富士山麓の旅へ

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日本一の山、富士山。もともと日本のシンボル的存在として親しまれていましたが、2013年には「富士山−信仰の対象と芸術の源泉」という名前で世界文化遺産に認定されたこともあり、近年では世界的に人気となっています。静岡県と山梨県に跨がる富士山ですが、今回は山梨県側の山麓で見るべきスポット、富士五湖と鳴沢氷穴について、また名物グルメであるほうとうを紹介します。

 

 

 

|ハズレなしの絶景「富士山+富士五湖」

 

富士山麓でまず見逃せないスポットとして挙げられるのが「富士五湖」です。富士五湖というのは、山中湖・河口湖・精進湖(しょうじこ)・本栖湖(もとすこ)・西湖(さいこ)の五つの湖を指します。

 

 

富士五湖はどの湖畔からも富士山が見えるということで、湖と山の景色を楽しめるスポット。もちろん写真映えもバッチリな場所です。最も広い面積を持つ山中湖、観光地としてお店やホテルなどが多く並ぶ河口湖、などなどそれぞれ見所が少しずつ異なっています。

 

 

そんな中でもオススメは本栖湖です。本栖湖畔から見る富士山の姿は山梨県を訪れたことがない方にも見慣れたものではないでしょうか。その理由は次の写真を見てもらえれば一目瞭然でしょう。

 

 

そうです、現在の千円札の裏に印刷されている富士山はこの本栖湖から見たものなのです。

 

どこから見るかによって少しずつ違いがある富士山。本栖湖には富士山をきれいに見ることができる場所に駐車場と展望スペースが用意されています。数年後に新しいお札になってしまうとこのような写真を撮ることはできなくなるので、新札に変わる前にぜひ千円札を片手に本栖湖からの姿を愉しんでみてくださいね。

 

 

 

|名物グルメ「ほうとう」の専門店がズラリ

 

富士山麓で食べたい名物グルメと言えば「ほうとう」です。ほうとうは農林水産省による「農山漁村の郷土料理百選」にも選ばれている伝統的な山梨県におけるふるさとの味。

 

 

うどんやきしめんと混同されることのあるほうとうですが、“製造過程に食塩を使わない”というのはほうとう唯一の特徴です。そのため、野菜と一緒に煮込むことによってコシはほとんどなくなり、モチモチとした食感。また、野菜がゴロゴロと入っていて、麺料理というよりも野菜やお汁と一緒に食べる鍋料理といった方がイメージは近いかもしれません。

 

具材として使われる野菜は様々なものがありますが欠かせないのがかぼちゃ。じっくりと火を入れたかぼちゃがほうとうのスープと溶け合うことで、野菜の甘みたっぷりのほうとうが完成するのです。

 

 

富士山麓にはかなりの数のほうとうの名店が並んでいるので、ぜひ一度試してみたいところ。特に河口湖周辺には有名店が軒を連ねていますので、好みの一杯を探してみるという旅の仕方もオススメです。

 

 

 

|自然スポットであり歴史スポットでもある「鳴沢氷穴」

 

富士五湖も自然スポットとして見逃せないですが、日本一の山があるこのエリアでは少し変わった自然を感じることができる場所が多く存在します。「鳴沢氷穴(なるさわひょうけつ)」もその1つ。

 

 

鳴沢氷穴は河口湖の南側に位置しており、富士五湖とセットで訪れるべき観光地となっています。平安時代に富士山の噴火によってできたとされる溶岩洞窟で、内部はかなり狭いところを通ることもあり、怪我防止のためヘルメットの着用が必須。受付を通りすぎた氷穴の入り口手前に置かれているので、しっかりと着用した上で中に入りましょう。また内部の温度は年間平均3℃とかなり低いので、夏であっても上着を持参しておくのもお約束です。

 

 

氷穴はその洞窟としての自然美自体も見所ではあるのですが、江戸時代にはここでできた天然氷を献上していたことや、大正時代には氷の貯蔵庫として利用されていたという歴史を持つ場所。現在はそのことをわかりやすくするために実際に氷を置き再現展示がされています。さらに奥に進むと天井から滴り落ちる水が凍り氷柱を作り出している様子を見ることもできます。

 

同じような過程で生まれた洞窟「富岳風穴」も鳴沢氷穴から車で5分ほどのところにあるので、時間に余裕があればぜひそちらも一緒にチェックしてみてくださいね。

 

 

富士山というと、首都圏からでもそのきれいな姿を見ることができる山として、日頃から親しんでいる方も多いことでしょう。ただその麓に行けばさらなる魅力が待っています。ぜひ山梨県の富士山麓エリアの旅を愉しんでみてくださいね。<text&photo:岡本大樹>


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