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【スロバキア・ブラチスラバ】コンパクトな旧市街で“中世の面影”を訪ねる旅時間

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「スロバキアの首都は?」と聞かれても即答できる方は少ないと思います(答えは“ブラチスラバ”)。しかしながらブラチスラバは観光地としての魅力に溢れ、ヨーロッパの旅程に組み込むことをぜひ検討してほしい場所の1つなのです。今回はそんなブラチスラバの見どころ&味わいたい絶品グルメを紹介します。

 

 

 

|青空に映えるメルヘンな「青の教会」

 

ブラチスラバに着いたらまず訪れてほしいのが「青の教会」。正式には「聖アルジュベタ教会」という名前のカトリック教会です。

 

 

住宅地エリアにいきなり登場するこちらの教会は、何と言っても見た目がかわいいのが大きな特徴。ヨーロッパを旅していれば教会は数え切れないほど目にしますが、このような青い教会はなかなかお目にかかれません。全体が淡い水色で空の青をバックに立つ姿は写真映え間違いなし。

 

 

さらにそのかわいらしい色合いだけが注目ポイントではありません。外壁部分やファサードの周辺など様々な装飾やデザインが施されていて、まるでメルヘンの世界から取ってきたような風情を醸しています。

 

 

また、内部の美しい空間も見どころの1つ。会衆席(信者が座る場所)など、青を基調とした作りで全体的にメルヘンでポップな印象があります。ただ注意してほしいのは、教会は信者の礼拝のために開けられるため、朝夕の2回しかオープンしません。日曜日はもう少し長くなるものの、訪問の際はあらかじめ開いている時間をチェックしておきましょう。

 

 

 

|コンパクトな旧市街の町歩きを満喫

 

ブラチスラバはそれほど大きい町ではないですが、その分見どころが町の中心地に凝縮しています。中でも、旧市街の町並みは見逃し厳禁の人気観光エリア。特に有名なのはこちらの「ミハエル門」です。

 

 

かつてブラチスラバには市街地を取り囲む城壁に4つの門が作られていました。しかし、後に町の発展の妨げになるとしてマリア・テレジアにより撤去されることに。そんな中、唯一残されたのが「ミハエル門」なのです。現在では旧市街と新市街をつなぐ門の役割に加え、ゴシック様式の塔の内部は中世の武器博物館となっています。

 

さらに旧市街を歩いているとちょっと変わった物が目に入ってきます。それが町の至るところに置かれた銅像たち。

 

 

中でも、マンホールから上半身だけが出ているおじさんの像は、見た目のインパクトも大。今ではブラチスラバのマスコット的存在になっています。この像は「チュミル像」という名前で親しまれており、写真スポットとしても人気です。他にも魔女やシルクハットを持ったおじさんなど、様々なユニークアートが点在しているので、町歩きの中で探してみましょう。

 

 

 

|周辺国のご当地グルメを丸ごと愉しめる

 

ブラチスラバのご当地グルメ…。といってもスロバキアは1992年まではチェコと同じ国でしたし、地方によってはポーランドやハンガリーなどの周辺国と同じような料理が食べられています。そんな中でも、ぜひ試してほしいメニューがこちらのスープです。

 

 

パンの中をくりぬいてその中にスープが入っています。このスタイルは周辺国でも提供されることがありますが、スロバキアで愛されている「ガーリックスープ」はかなりの絶品です。

 

 

ニンニクの存在感は正直日本ではあまり出会えないほど強烈。容器となっているパンをちぎりながら中のスープをつけて食べていくのですが、ニンニク好きなら間違いなくハマる美味しさです。底の方はスープがよりシミシミになっているため、最後まで愉しめます。

 

その他にもチェコの有名な家庭料理「スヴィチコヴァー」も食べてみてほしい料理の1つです。

 

 

野菜とお肉をじっくり煮込んだビーフシチューのような料理で、野菜の甘みがしっかりと出てかなりコクがあり、日本人好みの味となっています。クネドリーキと呼ばれる茹でパンや生クリーム、クランベリージャムなどの付け合わせと一緒に味わってみましょう。

 

 

すでに紹介した通りブラチスラバはそれほど大きな町ではありませんが、旧市街は見どころにあふれています。ちょっと変わった「青の教会」もご紹介しましたが、他にも大きな「聖マルティン教会」などもありますし、「ブラチスラバ城」も徒歩圏内。

 

 

しかも、スロバキアは日本人にとってあまり有名とは言えない国ですが、ブラチスラバはウィーンからかなり近く、バスで1時間くらいの距離というアクセスの良さも魅力。ぜひコンパクトながら魅力あるブラチスラバの旧市街観光をヨーロッパの旅に組み込んでみてくださいね。<text&photo:岡本大樹>


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