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岩手県宮古市で愉しむ海を感じる旅

美しくも厳しい自然の中で生きている。【岩手県宮古市】で愉しむ海を感じる旅

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岩手県の中央東部に位置している宮古市は土地柄、三陸沖の絶品海鮮グルメがとても人気の町。また、その海の幸を生み出している海の絶景「浄土ヶ浜」は随一の観光スポットとなっています。今回はそんな“海を感じる旅”にオススメの宮古市の見どころを紹介します。

 

 

 

|写真映えまで考えられたご当地グルメ「瓶ドン」

 

宮古の人気グルメは“海の幸”。2018年にはその豊富な食材を活かした新しいご当地グルメ「瓶ドン」が誕生しました。

 

 

瓶ドンというのは通常の海鮮丼と違い、その具材が瓶に詰められた状態で提供され、自分でご飯に盛り付けてから食べる“体験型グルメ”となった一品。具材が瓶に入っているため、食べる前に温かいご飯から冷たい具材に熱が伝わってしまうこともありません。そんな機能面に加え、宮古では以前から生のウニを瓶に入れて保存するという文化があったことにもこの瓶が使われている理由があります。

 

 

ウニの保存に使っている牛乳瓶を使ったご当地グルメを食べられるのは宮古だけ。食材が瓶内に層状になって入っている様子は写真映えもバッチリです。

 

 

現在、宮古市内の5つの店舗でそれぞれ内容の違った「瓶ドン」が提供されています。好きな食材や瓶の見た目で好みのものをぜひ試してみてくださいね。

 

 

 

|まるで極楽の世界の「浄土ヶ浜」

 

宮古で見逃せない絶景が「浄土ヶ浜」。その名前にふさわしい、とても美しい景色を堪能できます。

 

 

浄土ヶ浜は水の透明度がとても高く、立ち並ぶ巨大な流紋岩の白さと相まって素晴らしい景観。波も少なく穏やかな海を見ながらゆったりと過ごすのもオススメです。周辺にはウミネコも多くいて、飛び回る様子を見ているだけでも癒しの風景を愉しめます。

 

 

また、遊覧船やボートなどのアクティビティもあり、岩の洞窟部分に入っていく「青の洞窟」への遊覧は最も人気となっています。

 

 

さらに海からすぐに多くの緑があることも三陸海岸の特徴の1つ。浄土ヶ浜エリアも駐車場から浜までには緑を楽しみながら散策できる空間となっているので、海のよさにプラスして緑も愉しみましょう。

 

 

 

|「たろう観光ホテル」で震災のリアルを知る

 

宮古のことを考える上で切ってもきれないもの、それが2011年3月に起こった東日本大震災です。浄土ヶ浜を始めとする海岸線は津波で甚大な影響を受けました。宮古市の田老(たろう)という地域の名前を震災関連のニュースで知ったという方も多いのではないでしょうか。そんな田老には震災関連の施設も残されていて、その代表的なものの1つが「たろう観光ホテル」です。

 

 

ホテルの2階部分まではほぼ鉄骨だけとなっており震災の凄惨さを物語っています。4階まで浸水したと聞くとさらにその当時の状況をリアルに想像できるのではないでしょうか。

 

 

西日本など直接の被害はなかったという地域では、情報だけは知っていても実際に少しでも「体感する」ということはなかなかできないと思います。現地を訪れる旅だからこそ知ることができる部分というのは多くあるので、観光スポットとは言えないかもしれませんが、宮古に訪問する際にはぜひ立ち寄って欲しい場所です。

 

 

宮古の自然はとても豊かであるからこそ、その恩恵は大きいものですが、時には自然の脅威が降りかかることもあります。そんな豊かな自然の中で生きる宮古の町をぜひ訪問してみてくださいね。<text&photo:岡本大樹>


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