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新しい文学の愉しみかた

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都会のど真ん中とは思えないほど、広大な敷地に緑を豊富にたたえる駒場公園。この中に10月2日、文学と触れ合えるカフェが誕生。様々なクリエイティブワークで知られる東京ピストルが運営する”隠れ家”ブックカフェ、『BUNDAN』をご紹介。

 

日本近代文学館。スタイリッシュな建物の外にも、贅沢な景観を愉しめる数席が用意されている。

 

 東京・目黒区にある駒場公園。周辺は閑静な住宅が建ち並ぶ静かなエリア。園内には1967年から、近代文学に関する貴重な資料や書籍を保存・公開している「日本近代文学館」、東京都指定の有形文化財「旧前田公爵邸」があることでも知られているが、『BUNDAN』があるのはこの日本近代文学館の一角。東京ピストルの桜井氏にお話を伺った。

 
『コンセプトを簡単に言えば、”文学を新しいかたちで提案できる場所”。一般的に「文学」と聞いてもあまりピンと来なくて、かつ古くさいものと捉えられることが多いと思います。この日本近代文学館はまさに近代文学の総本山であり、旧来の「文学」を継承されてきた場所。しかし来館者属性を見ても、若い方にはなかなか浸透しきれていないのが現状。そこで文学を新しいかたちで、もっとキャッチーに捉えてもらえる場所を作りたかったんです』

 店内は温もりを感じるナチュラルな雰囲気。天井高があるため、約1万冊を超える書籍で埋め尽くされた壁一面の本棚にもまったく圧迫感を抱かない。


 こちらの書籍は、いわゆるパッとイメージできる「文学作品」だけではなく、漫画やレシピ本など多種多様。この書籍はほとんどすべてが、東京ピストル代表・草彅氏個人の蔵書なのだそう。

 

『いわゆる教科書的な「文学」だけでなく、我々が”これは文学だ”と言えるものならすべて置いています。たとえ漫画であっても、そこに文学性を見出すことは出来る。文学って「文字の学問」と書きますよね。言ってしまえば、文字が書かれていて、ある程度のレベルに達していたらすべて「文学」と捉えることだって可能。いわば”文字の芸術”ですね。BUNDANにあるさまざまな本を、”これも文学なんですよ”と見せることで、どんな世代の方にも文学に興味を持ってもらえるんじゃないかと思っています』

 

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