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美味しいB級グルメも注目。昭和レトロ満載の名古屋のアーケード【円頓寺商店街】を満喫

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円頓寺商店街には、名古屋メシのひとつ、小倉トーストの元祖の味を守り続ける喫茶店や、衝撃的に美味しい日本茶カフェ、安い・重い・美味しいの名古屋的お好み焼きなど、老舗や名店も盛りだくさん。メイン通りはもちろん、何度も通って脇道も制覇しましょう!

 

▲現存する名古屋で一番古い喫茶店は、凄い店だった

 

蔵が並ぶ四家道にほど近い場所に店を構える「喫茶まつば」は昭和8年(1933年)創業の喫茶店。じつはこのお店、大正10年(1921年)に小倉トーストをはじめた「満つ葉」から暖簾分けされたお店なんです。今も元祖小倉トーストが食べられます!

 

▲サンドにするのが元祖小倉トーストのスタイル

 

現在小倉トーストは、トーストの上に餡子とバターをトッピングしますが、元祖小倉トーストはサンドウィッチスタイル。バターを塗ったトーストにたっぷりの小倉あんをサンド。

 

コーヒーはお店で焙煎した高橋スペシャルをいただきました。キレイな酸味とフルーティーなアフターテイストが楽しめるコーヒーは、小倉トーストとベストマッチです。

 

▲平日は地元の常連さんたちの憩いの場。世間話に花が咲きます

 

三代目のご主人と家族が切り盛りする店内には、コーヒーを焙煎するいい香りが漂います。もちろん朝はモーニングも用意。散策の休憩におすすめです。

 

ご主人がとても気さくに話しかけてくれる「松川屋道具店」は陶器のお店。円頓寺商店街のお話もいろいろ教えていただきました。器の他に昔懐かしい雑貨も売っています。

 

▲懐かしい品々を販売「松川屋道具店」

 

▲夏に売られる昔ながらの手作り「水鉄砲」

 

けん玉や、今ではほとんど見かけなくなった竹製の水鉄砲なども販売。お土産に人気なのだとか。

 

円頓寺商店街の東の端、蔵が並ぶ四間道と交差する角に、2021年にリニューアル移転した「芒種」は、以前のお店「ベビー用品アオヤマ」の看板がそのまま残るレトロな雰囲気。パンもお店もいい味だしてます。

 

▲天然酵母を使った人気のベーカリー「芒種(ぼうしゅ)」

 

▲一番人気は食パン。クランベリーもおすすめです

 

厳選したオーガニック素材や国産小麦、自家製酵母を使ったパンは、焼きあがるとその都度ショーケースに並びます。

 

▲笑顔の素敵なご主人、杉江さん

 

午後には完売してしまう日もある人気店。商店街の散策に是非立ち寄りたいお店ですね。

 

本格日本茶をカジュアルに楽しめる「mirume 深緑茶房」は古い民家を改装したモダンな造りで、1階は物販とお茶の試飲ができて、2階は明るいカフェ。椅子も茶箱仕様です。

 

▲こちらも円頓寺商店街と四家道(写真右手)が交差する角にある、日本茶カフェ「mirume 深緑茶房」

 

▲特別なお茶「千寿」は驚きの味

 

天皇杯を受賞した深緑茶房の伊勢茶「千寿」を急須で淹れて、お菓子と共に楽しめるセットです。旨味が強く渋みの少ない千寿を、チーズケーキとペアリング。普段飲む緑茶の味とは衝撃的にちがっていて、濃厚なコクや旨味、後に残る余韻の深さに驚きました。

 

▲スタッフから淹れ方を教えてもらえる、お茶に親しめるお店です

 

極上のお茶を最適の温度で時間を計って淹れ、同じ茶葉に3度お湯を注いで味わいのちがいを体験する3煎以上のお茶を楽しみました。蓋のない急須は、茶葉の色が変化しながらどんどん膨らむ様子を見られます。

 

▲意外なお茶の楽しみ方が、和ピクルスとのペアリング

 

静岡の旬の野菜を出汁と米酢に漬けたピクルスは、保存料を使わない優しいコクと酸味です。お茶ととってもよく合う驚きの組み合わせでした。

 

オーダー靴と靴修理専門のお店「アンティコ チャバッティーノ」はオーダー靴がメインですが、展示販売品もあります。オリジナルの木型からフルカスタムで作ることもできて、完成まで4か月ほどかかります。

 

▲店名の「アンティコ チャバッティーノ」はイタリア語で古い靴職人、靴修理人という意味です

 

▲那古野雪駄(なごのせった)も販売

 

伝統的な雪駄に、登山靴で知られるイタリアのVibramソールを使った、お洒落な本革製の雪駄サンダル。低反発クッションの中敷きや、鼻緒ズレしにくい生地が使われ、普段使いにも人気です。

 

▲靴作りのワークショップも開催

 

自分で靴を作る教室も行っていて、この日はお客さんがルームシューズの制作体験をしていました。空きがあれば当日でも体験できます。※詳しくはHPを参考に

 

▲商店街から細い路地を入った「アンティコ チャバッティーノ」。古民家の佇まいが素敵です

 

円頓寺商店街に来たら絶対食べておきたいのが、「名古屋甘太郎本舗」の小ぶりなお好み焼き。学生にもうれしいリーズナブルな商品がならびます。

 

▲地元で愛され続ける名店「名古屋甘太郎本舗」

 

▲一番人気は手作りのお好み焼き

 

お好み焼きを6枚の大きな鉄板で一挙に焼き上げていました。肉玉子入りやいか玉子入りなど1個170円から。焼きそばは230円から、みたらし団子は80円など、どれもお値打ち価格。

 

▲お好み焼きはキャベツなどの具がたっぷり入り、アルミホイルに包んで販売

 

甘辛ソースの味わいがクセになる熱々のお好み焼き。食べ歩きにもピッタリ。わざわざクルマに乗って買いに来るお客さんも。円頓寺本町商店街の人気店です!

 

 

昭和の雰囲気が色濃く残る名古屋の【円頓寺商店街】。100年を超える老舗やモダンなお店もあって、昭和、平成、令和とタイムトラベルしたみたい。

 

▲郷愁漂う昭和のアーケード円頓寺商店街。面白い発見がありますよ

 

蔵や古い建物が残る四間道界隈も江戸情緒たっぷりで休日は若い人も散策に訪れています。ぜひ何度も通ってみてくださいね。<text&photo:湯川カオル子>


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