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美容師が紡ぐ「絆」

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社会貢献、ボランティアのかたちは多種多様。そのなかで「美容師だからできること」は何かー。今回は美容師たちがその技術をもって参加した2社のボランティア活動をご紹介。

 2008年より、認定NPO法人「国境なき子どもたち」が支援するカンボジアの恵まれない青少年を対象に、美容職業訓練のボランティア活動 “未来をつなぐ夢はさみ” を実施しているのは、シュワルツコフ プロフェッショナル(ヘンケルジャパン株式会社 シュワルツコフ プロフェッショナル事業本部)。2013年は6月に第8回、7月に第9回の活動が、カンボジア北西部バッタンバンにある「若者の家」で行われた。

 内容はいたって本格的。カット理論、カラー理論(色彩、ホイルワーク)、カット初級(ワンレングス、ボブ、グラデーション、レイヤー、メンズカット)、パーマ理論(ワインディング)などの講義&実技をレクチャー。はじめはワンレングスをカットするのに90分も要していたのが、3日目には「何をしなければいけないのか?」「どこを注意しなければいけないのか?」などを自分たちで考えられるようになり、30分程度でカットし終えるまでに。

トレーナーとして参加した上田佳奈さん(mata-L23)は、ヘアチョークを使ってのアップスタイルを実演。

丸山裕太さん(Hair Lounge EGO)は子どもたちをモデルに即席のフォトシューティング。バリエーション豊かなプレゼンテーションの数々に、カンボジアの子どもたちはより一層美容師の仕事に興味が湧いた様子。

 一人ひとりにしっかりと時間を割いて丁寧に教えるトレーナーたちの想いに応えるかのように、めまぐるしい成長を遂げる子どもたち。そしてトレーナーとして参加した美容師たちにとっても受け取るものが大きかったよう。『子どもたちに分かりやすく伝えるにはどうしたらいいかを工夫すること、前準備の大切さ、誰かのために自分に何ができるかを考えること、そして、自分自身も誰かに支えられていることを学びました。この経験は、私にとってかけがえのない素晴らしい経験になりました』(山下智香さん/VIVACE! 岡田店)

 受講した子どもたちは、トレーナーから修了証書を授与。日本の美容技術への信頼は厚く、美容免許のないカンボジアではこの修了証書が独立支援の融資のきっかけになったりと、非常に大きな意味を持つという。
 彼らにとって、この修了証書が出発点。ひとりでも多くの子どもたちが美容師になる夢を実現させて欲しいものだ。

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