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【思考をキレイにする旅の仕方(347)】負の歴史に向き合ってみる

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カンボジアはプノンペンにある収容所跡を見学したことがあります。

 

正直、気持ちいい場所ではありません。

 

 

戦争や内戦になると現れる「収容所」。

 

僕の周囲で経験した身内はいません。

 

よって子どもの頃に体験話を聞いたこともなく、本も読んだことがないまま大人になりました。

 

 

映画「ラーゲリより愛を込めて」を拝見しました。

 

主人公は「山本幡男」さん。

 

ロシア語が堪能で、満鉄調査部に在籍した実在の人物です。

 

ソ連の新聞や雑誌の翻訳を仕事にしていたことがスパイ行為とみなされ、重労働25年の刑を下されました。

 

いわゆるシベリア抑留です。

 

 

第二次世界大戦終了後、投降した日本軍捕虜や民間人たち約60万人が、ソビエト連邦によってシベリアなど各地へ労働力として連行され、

 

長期にわたって抑留生活や強制労働させられたことに対する日本側の呼称です。

 

 

1950年帰国が始まりましたが、戦犯とされた山本さんたちは帰国が許されませんでした。

 

同じ収容所で戦犯扱いの周囲の絶望感漂う中、彼だけは「希望」を抱き続き、日本語を忘れないよう短歌や俳句を詠うようになり、

 

読み書きができない若者に教えるなど文化活動に勤しみます。

 

 

シベリア自体の環境も厳しいのに、それに加えて収容所での過酷な扱い。

 

「どうして、ここまで希望が持てるんだ」

 

「どうして、ここまで人に優しくなれるんだ」

 

とスクリーンに涙しながら考え続けました。

 

だからといって、私のような無知で浅い輩では知れています。

 

「いい戦争なんてものはない」という垢にまみれた言葉が浮かぶ程度でした。

 

それでも、時には負の歴史に向き合う時間も大切にしています。

 

それが次の旅につながることもあるのですから。<text:イシコ


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