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麹と酵素の教室(前編)

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麹とは……麹菌、カビの糸状菌の1種

 

『お酒(いわゆる日本酒)や焼酎、味噌、醤油、味醂、米酢、甘酒、また熟鮓麹漬けなどの漬物や、発酵をともなう食品……これらはすべて、麹から出来ています。世界に誇る日本料理は、味噌や醤油、味醂など、わが国独自の伝統的な調味料により育まれてきた。つまり、日本の味の原点は「麹」であるといっても過言ではありません』

 

都内百貨店でも「発酵食品特集」において大きく「塩麹」がセレクト。健康へのアプローチとして麹の注目度が高いことは一目瞭然。

なるほど、「麹」は日本古来から、生活はもとより日本人そのものに深く濃く親しまれてきたものだということ。では、その「麹」はどうやって作られる?

 

『麹菌はカビの一種。糸のような「菌糸」を作るので「糸状菌」ともいいます。麹菌を培養して得た胞子を乾燥させたものが「種麹(タネコウジ)」です。  麹は、米や麦、大豆などの穀物から作ります。蒸した穀物に種麹を付けて、35℃ 位の「室(ムロ)」と呼ばれる部屋で培養。すると穀物の表面に麹菌が繁殖。これが「麹」で、米から作れば米麹、麦なら麦麹、大豆なら大豆麹といいます』

 

 

酵素……麹菌から作られた物

 

麹についてはまず、理解。それでは「酵素」とは……? そして酵素の種類としてはどのくらい存在するものなのだろうか。

 

『麹菌は「酵素の宝庫」といわれ、たくさんの酵素を産生します。麹菌によって生産される 最も代表的な酵素は、澱粉(でんぷん)分解酵素「アミラーゼ」。アミラーゼは、穀物の澱粉をブドウ糖に分解します。また蛋白質分解酵素「プロテアーゼ」は、蛋白質を分解して旨味成分「アミノ酸」を作ります。
他にも、脂肪分解酵素や繊維素分解酵素など、麹には100 種類もの酵素が入っています。麹菌が生み出す酵素は、まさに人間が消化のために自らつくる酵素と同じか、それ以上といえるでしょう』

 

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