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ー機能的でカワイイ美容ツールブランド『KOBAKO』の商品開発に、非常に深く携わっていらっしゃると伺いました。
　相当、ですよ（笑）。企業さんとのコラボレーションで何かを作る……たとえばレストランと一緒に組んで”美容にいいお弁当”を作ったり、ブランドとポーチを作ったりなどもしたことがあるんですが、このKOBAKOほど深く入らせて頂いたのは初めてです。ツールの開発などはとても興味があったので、喜んでやらせて頂きました。
　しかし本当に難しいんです。たとえばアイラッシュカーラーであれば、誰ひとり同じ目の形の人はいないですし、なりたい目もとも人それぞれ。「club Ｃ.」会員の方々にもたくさん意見をヒアリングし、愛用しているアイラッシュカーラーの特徴を細かく分析していきました。
　そうした機能的な要件とともに見た目も重要ですから、プロダクトデザイナーの長尾さんも大変だったと思います。まつ毛をはさむ部分のカーブはあまり鋭角にしすぎないで欲しい、ゴム部分は柔らかすぎると力を入れなくてはいけないから、少しの力でもキュっとカールがつくようにゴムに溝を入れられるのか…など、本当にいろいろなご相談をしました。そうして出来上がったものは、当然ながらすごく良いもの。私自身もずっと愛用しています。

ーお仕事をするうえでのモットーや、大事にしていることは何ですか？
　モットーは「一生懸命」!!　あとは、楽しむことかな。楽しくないと続かないですからね。私、ものすごく飽きっぽいんです。続いてるのは仕事だけ……だから楽しいんだと思います。もともと自分に自信がなくて、コンプレックスもいっぱい。でもこの業界を選んで、試行錯誤しながらやってきて、ようやく自分の居場所を見つけたような感じです。この選択は間違いなかった、という自信が出来たんですね。
　奥が深過ぎて出口がない、どんどん好奇心が旺盛になっていくのがこの仕事。自分にはそれが合っていたのかもしれません。美容ジャーナリストという職は、何をしてるかがわかってもらえない事も多いのですが、今後はもっと職種認識も広めたいですね。

ー今後やってみたいことや、野望を聞かせてください。
　私、糸井重里さんと小山薫堂さんのお二人がやっている事が大好きなんです！ 面白そうじゃない？　ホテルを作ってみたり、何かをプロデュースしてみたり。ジャンルに捕われずに”なんだか面白そうなことをやってる”というのがいいんです。なのでいずれ私の事務所で、「きれい」を軸にしたいろいろなプロジェクトを立ち上げたいんですよね。そのために、自分がこういう事をやれる、というプロモートをしっかりしていきたい。45歳くらいになったときにアクセルをブンって踏み込めるように、少しずつ準備を始めたいなと思います。

＊お気に入りの「きれいの逸品」は？

KOBAKO アイラッシュカーラー
（左）センターカール　（右）レギュラー
各￥1,470

KOBAKOのプロジェクトがスタートしたのが2006年。当時、つけまつ毛はまだそれほどブームではなかったんですが、次はどんな時代になるだろうと考えたときに、「まつ毛をデザインする時代が来る！」と思ったんです。KOBAKOが作りたいのは、美容フリークさんだけに限らず、道具に少しこだわりを持ちはじめた女性へ向けてのアイテム。そこで単にまつ毛を上げるだけではなく、「扇形」や「ぱっちり」など、いろいろな形状にデザインできるものを作ったらどうか、ということでこのアイラッシュカーラーが誕生しました。目のかたちは人それぞれなので、作りたいカーブに合うものが選べたら嬉しいですよね。そして携帯性も考えての、この形。私もずっと使っていますが、KOBAKOの中では何年経っても一番の売れ筋と聞いてすごく嬉しいです！

（問）貝印 お客様相談室　TEL：0120-016-410

＊profile＊

永富千晴

女性誌の美容エディターの経験を経て、ビューティコンサルティング事務所　(有)Ｊビューローを設立。2003年には、美容ジャーナリスト初の美容コミュニティサロン「club Ｃ.」をオープン。 現在は女性誌やインターネットなどでの連載・プランニングのほか、イベント・ラジオでの美容コメンテーター等、多方面で活躍する。またビューティーツールブランド「KOBAKO」のツール開発への全面協力も。女性たちが毎日の生活をもっとキレイに楽しむためのツールを作るべく、機能から使い勝手に至るまで厳しい視線で検証を重ね、多くの女性たちから支持を集める製品を次々と誕生させている。

club Ｃ.　http://www.club-c.net
オフィシャルブログ　http://nagatomi.jugem.jp

photo：Hiroshi Mashimo（Studio WINDS）
text　：beauty news tokyo