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【インタビュー】ヴィジュアルクリエイター・MOEKO OSAWAさん

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「美」を表現するプロフェッショナルの方に、お仕事のポリシーからご自身の「美」に対するこだわりまでをインタビュー。今回はアートデザイナー、ヴィジュアルクリエイターとして活躍する MOEKO OSAWAさんにお話を伺いました。

ーmoekoさんのキャリア、原点はワインボトルへのクリスタル装飾だそうですね。
オーダーメイドのワインボトルデザイン『Embellittle』(エンベリトル)をスタートして、8年になります。21歳、シドニーでクチュールモデルとして活動していた頃なのですが、当時の友人・知人たちはやはり華やかな世界に身を置く人々。お誕生日があればみんなでパーティーをして、何かをプレゼントするという機会が非常に多くあったんです。
日本でもそうだと思いますが、ギフトといえばやはり「物」ですよね。ブランドのアイテムやお花など、お金をかけて物を贈るという概念が一般的になっていると思います。私は常々、それだと「心」が伝わりにくい気がしていたんです。
そこで自分なりに考えて、ワインボトルに贈る相手の名前を象ってクリスタルストーンを貼リ、プレゼントしたことが始まりでした。


ープレゼントし合う機会が多かったことで、改めて「贈る」という事について考えたんですね。

はい。そして日本の「着物」文化にも影響を受けているのですが、着物って、まず喪服を作るところから生まれているんですよね。お嫁に行く時にまず、相手の家の紋を入れた喪服をあつらえる。そしてそれに相応しい着物を持たせて嫁がせる。贈り物とは、本来そうあるべきなんだと思うんです。贈られる側のことを考えて贈り物をするからこそ、気持ちが伝わるんです。
私がシドニーでプレゼントした友人が、ボトルのことを心から喜んでくれて、何年経ってもその思い出を話してくれた……その経験が私のなかで、ずっと糧になっている。なので、『Embellittle』は現在も完全オーダーメイド。お客様のご要望や贈りたい相手の方のことなどを丁寧にヒアリングして、1点1点デザインを起こして手作りしています。

 

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