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【北アイルランド】ベルファストで知る“世界一有名な船・タイタニック”の歴史とリアル

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世界一有名といっても過言ではない船「タイタニック号」を知らない人はほぼいないと思いますが、造られた“場所”も知っていますか? タイタニック号は北アイルランドの最大都市・ベルファストで誕生した船で、そのことからベルファストは“タイタニックの町”とも呼ばれています。実際、タイタニック関連の施設が港周辺にいくつもあり、観光では外せないポイントです。

 

 

 

|ベルファストで最人気の観光名所「タイタニック・ベルファスト」

 

20世紀初頭にベルファストの町で完成したタイタニック号のことを詳細に知ることができるのが「タイタニック・ベルファスト」。“タイタニック博物館”とも呼ばれるこの施設は2016年にWorld Travel Awardsで「世界の代表的観光アトラクション」に選ばれた施設で、旅の定番スポットとして連日国内外から多くの人が訪れています。

 

▲まるで船首が4つ付いているような外観から目を引く造りの建物の前には「TITANIC」の文字が象られたモニュメントが。絶好のシャッタースポットです

 

館内は中央が上階まで吹き抜けになっていて大きなシャンデリアが吊られています。複雑に入り組んだ空間にはレセプションやカフェ、そしてタイタニックストアがあります。

 

 

展示の内容は、タイタニックがどういった経緯でベルファストで造られることになったかといったエピソードやベルファストという町の歴史など。

 

 

また、単純に資料が展示されているだけではないのも特徴の1つで、例えばテーマパークのライドアトラクション型の工場をイメージした施設もあります。

 

▲造船工場内の器具や作業風景を映した画面を見るだけに留まらず、音や熱でも工場内の雰囲気を再現していて、まるで実際に乗り物で工場ツアーをしている気分に

 

展示の後半は船の完成後に関するものとなりますが、これは映画でも見られるタイタニック号の姿となっています。しかしながら、実際に展示されている部屋の模型などを目にすると映画の世界に入り込んだようで、映画ファンも船好きも興奮すること間違いなし。

 

 

終盤はタイタニック号の最初で最後になった航海に関する展示となり、出港地・寄港地・どういった人が乗っていたか、といった情報が多く並んでいます。

 

 

さらに、生存者の生の声を聞ける展示もあり、事故は映画の中だけではなく本当にあったことなのだとよりリアルに感じられる演出がされているのです。

 

 

そして、展示の最後はシアターにたどり着くのですが、ここでは沈没したタイタニック号の探査に使われたときの映像が映されています。

 

展示が終わったら、1階にあるカフェにも立ち寄ってみましょう。スープやサンドイッチといった軽食、スペシャリティコーヒーや紅茶など豊富なメニューが用意されています。

 

▲カフェと同じフロアにはタイタニック関連のグッズを取り扱うショップもあるのでお土産チェックも忘れずに

 

 

 

|「タイタニック・ベルファスト」周辺にも見所たっぷり

 

また、「タイタニック・ベルファスト」の周辺にはさらにタイタニックに関連した施設がいくつもあります。

 

こちらは「SSノマディック号」という船で、タイタニック号の処女航海の際に連絡船として使用されたもの。

 

 

タイタニック号を造ったホワイト・スター・ライン社が所有していたものの中で唯一現存する船として展示公開されています。もちろん内部の見学も可能なので、タイタニック・ベルファストを見学した後にはこちらにも立ち寄ってみてください。

 

他にも近くにはタイタニックが実際に造られたドックであったり、第一次世界大戦の時に活躍したイギリスの戦艦「HMSカロライン」など、ここでしか見られない資料や実物の船を見学することができます。

 

 

ベルファストがタイタニックの町と言われるのは単に造船会社がベルファストにあったということだけではなく、それ以上の意味を持つことが実際に足を運べばわかるはず。

 

 

「タイタニック・ベルファスト」を中心としたいくつもの関連施設を巡って、かつてここで本当に存在したタイタニックに思いを馳せてみてくださいね。<text&photo:岡本大樹>


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