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新しい文学の愉しみかた

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与論島への引越当初、食材の用意があまりなかったという森瑶子氏が、たまたまあった缶詰で作ったオイルサーディン丼。メニューには代表作『デザートはあなた』の一節も書かれ、ここから本への入口にも。「森瑶子のヨロン丼」ドリンクセット¥1,000(単品¥800)

 そしてフードプロデューサー・寺脇加恵さんとの共同開発による食事のメニューもまた面白い。例えば「村上春樹の朝食セット」は、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』で主人公が最後の朝食に作ったストラスブルグ・ソーセージのトマト煮込み。「森瑶子のヨロン丼」は、小説『アイランド』などが執筆された与論島の別荘でのエピソードがもとになっている。そんなストーリーとともに、作家の代表作の一節も掲載されたメニューを読んでいるだけでも楽しい。エディトリアルも手掛ける東京ピストルだからこそ、この「読みたくなるメニュー」にもこだわりが詰まっている。

 

 ありそうでなかったブックカフェ。のんびり公園を散歩しつつ、休憩やランチに立ち寄るというのも素敵! ぜひこの空間を、そして文学を愉しんでほしい。

 

BUNDAN COFFEE & BEER
場所:東京都目黒区駒場4-3-55(日本近代文学館内)
営業時間:火曜日〜土曜日(9:30〜16:30/L.O. 16:00)
Fbページ:https://www.facebook.com/BUNDAN.cafe
Twitter:https://twitter.com/BUNDAN_CAFE

 

☆ SPECIAL COLUMN ☆
「きれいのニュース」をお届けするbnt編集部としては、やはり「きれい」の本が気になるところ。せっかくなので、1万冊を超える蔵書のなかから代表の草彅氏に数冊選んでいただきました。特別に桜井さんのプチ解説つきでご紹介♪

『みっともない人体/バーナード・ルドフスキー』
「格好良い」の定義とは何か、それは時代とともにどう変わってきたか、を下着メーカー・ワコールの長年にわたる膨大な調査資料から分析されています

『日用品としての芸術/横山貞子』
日用品などの「モノ」に対して美しさがどう発揮され、どのように使いやすさへと展開されているのか。現代で言うUI(ユーザーインターフェイス)の話に近いかもしれません。

『ダンディズム 栄光と悲惨/生田耕作』
ブランメルという男性の生き様がダンディであったことから生まれた言葉が「ダンディズム」。「ダンディズム」がどう定義され、展開されていったのかが書かれています。

『「アンアン」1970/赤木洋一』
現在も発行されているマガジンハウス社の人気ファッション誌「anan」、その創刊から携わっていたという著者が語る「anan」創成期のお話です。

 

photo & text :beauty news tokyo

 


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