「美」を表現するプロフェッショナルの方に、お仕事のポリシーからご自身の「美」に対するこだわりまでをインタビュー。今回は美容室ミスエッセンスのアートディレクター兼オーナーであるMAYUMIさんにお話を伺いました。
ー指名客数が月平均で400名とは……すごい数です!
「1億円プレーヤー」として世にご紹介頂いてますが……私くらいの年齢で第一線で働く美容師がいないというだけですよ。他界されていなければ、MINXの鈴木三枝子さんが同じ年齢でした。長く続けていれば、それだけお客様の延べ人数が増えていくという、それだけのことだと思います。
ーMAYUMIさんが多くの支持を集める理由、他のサロンとの相違について、ご自身ではどのようにお考えになりますか?
長く続けてきたMAYUMIには、過去から継続して蓄積してきたデータと、現在の最新のデータもあるということ。そして昨今は女性の若手美容師が多いですが、うちのスタッフたちには男性が多いんです。
年齢的にも私は教育をしていく立場として多くの方々を見てきましたが、女性というのは共感型ですよね。たとえば目標、目的が”MAYUMI”であるとすれば、辞めずにコツコツやればこうなれる、と考えて前に進むことができる。しかし男性というのは迷うもの。だからなのか、フォローして頂いているオフィシャルのfacebookも、8割くらいが男性の美容師、美容室経営者の方のようです。そういう意味で男性たちからの支持を多く頂いているというのは、特徴的なことかもしれません。
最近、業界誌で連載をスタートしたのですが、そこでお見せしているのは「カット」のみ。アレンジやソフト面ではない、カット技術のみを見せるということでも、男性の美容師たちを応援できているかな、と思います。
ーそもそも、MAYUMIさんがこの仕事へと導かれたきっかけとは?
叔父がロンドンにいたこともあり、幼少時からヴィダル・サスーンのカットに魅了されていました。いつかカットしてもらいたい……と思っていたものの、もちろんすぐには夢は叶いません。中学生の頃から、原宿・青山の美容室へ出向いてカットしてもらっていましたが、なかなか自分の悩みは解消されない。そこでロンドンへ行ったんですが、はじめてそこで自分の顔にはボブが似合うのかも、という”素材に合ったバランス”を創ってもらったことで感銘を受け、この職業へと入っていくことになりました。
ー美容師になることへの抵抗はなかったのでしょうか。
私の祖母は家では髪を洗わず、美容室で髪を洗う人でしたから、美容室は自分の生活にとても密接していました。住み込みで働く美容室のお姉さんたちのことをずっと見ていて、私のなかでは本当に別世界! 朝から晩まで忙しい、大変な仕事だということはわかっていた。でも小学生当時からずっと考えていた、自分に似合う髪型のバランスを叶えてくれる美容師が日本にはいなかったんですよね。ロンドンにあるサスーンのカットスクールに行ったときには美容師になる気など全くなかったのですが、そのスクールで”カットがどれほど建設的なものなのか”を知ることに。そこではじめて、美容師という仕事を目指そうと考えるようになった訳です。
正直言って、美容師という職業のことは大嫌いでした……なぜなら、社会的地位が低いから。今でも低いと思う、だから頑張ってるんです。私の根本的なルーツは、これ。他の方々とは考え方がちょっと違うでしょうね。
美容師なんて大嫌い……が、「自分の使命」と思えるまで >>>
2012/11/29| TAGS: beauty
きれいのニュース | beauty news tokyo