多民族国家マレーシアで人口の8%を占める、インド系マレー人。彼らに共通するのが、ツヤツヤとしたきれいな黒髪。その独特のポリシーとヘアケアの方法についてレポート!
インド系マレー人が美容で特にこわだわっているといわれているのが「髪」。若い女性はもちろん、おばあちゃんもきれいな長い髪を三つ編みにしていたりするし、男性でも薄毛の人はほとんど見かけない。
彼らの髪へのこだわりは、スーパーや薬局のヘアケアコーナーを覗いてみるとよくわかる。“メイド・イン・インディア” のプロダクトがたくさん揃っているのだ。
ポピュラーなところでは、「ヒマラヤ・ハーバルズ(Himalaya HERBALS)」。ナチュラルハーブや天然素材を使って自然治癒力を高めるインドの伝承医学アーユルヴェーダに基づいたブランドで、シャンプーやトリートメントだけでなく、スキンケアやボディケア、ベビー用製品も充実している。 なかでもちょっと異色なのが、抜け毛予防に効果があることが、科学的にも証明されている「ヘアリバイバルクリーム」。箱には、適量を頭皮に直接すり込んでマッサージしたあとはそのままひと晩置き、翌朝「もしそうしたいなら」リンスするようにと書かれている。
毎日洗髪は当たり前と思っている日本人なら、「もしそうしたいなら」という表現に引っかかるかもしれない。しかし、インド人は「髪に最良なのは洗髪しないこと」と信じているそう。数日おきにしか髪を洗わない彼らは、ヘアオイルで頭皮をお手入れしているという。コットンをヘアオイルに浸し、頭皮に少しずつつけ、マッサージするのだとか。「ベタつきそう!」「ニオイは?」と、日本人にはかなり抵抗がある方法だけれど、ボリュームたっぷりでツヤツヤした彼らの髪が、何よりもその効果を物語っている。
ヘアオイルは、ココナツオイルをベースに、アムラ(AMLA)というビタミンCをたっぷり含んだ果実のエキスを配合したものなどがある。ヘアオイルは非常に安価で、100mlで5リンギット(約150円)前後から。
インド人のヘアケアといえば、日本でいちばんポピュラーなのが「ヘナ」のカラーだろう。こちらもほとんどのスーパーや薬局で手に入る。セミロング2回分で8リンギット(約240円)前後〜とこちらも激安。本当に染まるかどうか試してみたが、少々時間はかかるものの(ぬったヘナを乾かさなくてはならない)、問題なくきれいに染まった。
ちなみにヘナには毛染めとしてだけでなく熱を取る効果があるとされ、観光でインド寺院を訪ねると、男性でも子どもでもヘナを頭に塗りたくったまま歩いている人がいて、ギョッとすることがある。
cooperation & photo; デイジー
*profile*
クアラルンプール在住の編集者、コミュニティサイト「ワクワク海外移住」主宰。多民族多言語国家マレーシアで子育てをしながら、クアラルンプールと東京を往復する生活をしている。ブログ「クアラルンプール、ときどき東京。」
http://wakuwakuijyu.com/blog/daisy/
2013/09/10| TAGS:
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