先日bntでもご紹介した、ベルリンの人気ブランド『STARSTYLING』。2013年で創設10周年を迎え、デザイナーのカティアとカイが来日! インスタレーション真っ最中の2人にお話を伺った。
遊び心に溢れたデザイン、特徴的な箔のプリントやモチーフのアイテムの数々。クリエイティヴな人々を中心に人気を博してきたブランド『STARSTYLING』。今年でブランド創設10周年という大きな節目、ふたりはどのような気持ちで迎えたのだろうか。
Katja Schlegel(以下、カティア):実は10年も経ったなんていう意識がまったくなかったんです。私はすっかり忘れていたのだけれど、カイが覚えててくれて(笑)。
Kai Seifried(以下、カイ):僕は覚えてたよ。そしてこの10年で数百ものアイテムが生まれていたんだな、って痛感しました。
カティア:10周年のエキシビションを行うにあたってこれまでの写真やアイテムを見直していたら、「私、これも作った」「こんなのも作った!?」って驚いたわ。
カイ:次から次へと出てきたんだよね。
カティア:いつもだったら、コレクションが終わったら次のコレクションの準備に……と追われてしまうところだけれど、今回こうして振り返る事が出来たのはすごく良かったと思います。
『STARSTYLING』の人気はベルリンだけに留まらず、世界各国へ。ビョークが私服で着用するなど、クリエイティヴな感覚が研ぎすまされたアーティストにも多く支持されている。
カイ:STARSTYLINGは一貫して大きな広告展開は行わず、万人受けするようなアイテムは作ってこなかった。自分たちがやりたいように、作りたいものを作ってきました。だからターゲットは、クリエイティヴなアーティストやDJなど、非常に小さなグループ。そういう方々が世界中にいてくれるというだけだと思います。なかにはかなり派手なカラーで、日常的に着るのはちょっと怖い、って言われるものもあるけどね……僕自身も着られないけど(笑)
カティア:世界中のファッションを見たり、各国の文化的な背景を知ることが好きなので、そういったスピリットが製品にも反映されているのかも。それが世界中のみなさんのどこかに、フィットするのかもしれませんね。
「Wut berlin」の店内にはこれまでのブランドの軌跡がそこかしこに展示されている。これまでの10年をふまえた今後の展望について伺うと、『STARSTYLING』が支持を集め続ける理由が見えてきた。
カティア:コレクションで発表するアイテム構成として、最近では定番的に売れるコマーシャルアイテムと、ちょっとクリエイティヴなアイテム、そしてスペシャルピースとをピラミッドのように創ってきました。年間2本のコレクションを作ることが、多少義務的になってしまっていた部分もあったかもしれません。これからはコレクションの規模を少し縮小してでも、合間にスペシャルピースを作ったりなど好きなものを作れるようにしていきたいですね。私たちはふたりともパターンやデザインを勉強してきた訳ではなく、楽しみながら自由に作ってきたのだから。
カイ:コレクションのスケジュールを意識してシステマチックに制作するような、お金を稼ぐために働いてるような感覚にならないように。これからも楽しさを忘れないようにしながら創っていきたいね。
改めてブランド創設当初の“自由にものづくりを楽しむ”という志を振り返ったというふたり。今回の来日でちょっとユニークなエピソードが。
カイ:友達と神社にお詣りに行っておみくじを引いたんだけど、そこには“会社を大きくやりすぎず、ファンのために働け”って書いてあった! これが証明。これからも僕たちは楽しみながらやっていって大丈夫なはずだよ(笑)
ブランド創設当時のショップ外観などメモリアルな写真も展示され、懐かしく振り返るふたり。
「パートナーのカイがいて、今年18歳になる息子はモデルとして出てくれたり、犬のジェシカを冠したコレクションもやったことも。STARSTYLINGはファミリービジネス。パーフェクトファミリーよ」。
「Wut berlin」でのインスタレーションは、2013年10月30日(水)まで開催。限定アイテムなど、気になる方はショップへ急いで!
photo(interview & Wut berlin):Hiroshi Mashimo(Studio WINDS)
▶「Wut berlin」の店内インスタレーションの様子はコチラからも
▶10月26日(土)には、2人が原宿から渋谷を仮装して歩き、『STARSTYLING』取扱ショップを巡るイベントも開催された☆
2013/10/28| TAGS: fashion
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