Mercedes-Benz Fashion Week TOKYO 2014 S/S」の舞台裏レポート、続いてはこちらも10月15日(火)に開催の『Patchy Cake Eater(パッチー ケークイーター)』にフォーカス!
ブランド名『Patchy Cake Eater』とは? 直訳すると「ツギハギだらけのやさ男」という意味だそう。イメージは、男性服を女性が着たときのマスキュリンさを、そのままもう一度男性へと戻した感覚。日本でこそ可能な職人技を駆使した上質素材。ヴィンテージのディテールに倣いつつも、遊びをプラスした現代的なバランス感で再構築。今の大人が着るに相応しいクオリティーを目指し、タイムレスなデザインを提供している。デザイナー 森野重紀氏とディレクター 中澤保人氏とが2012年に立ち上げたメンズブランドだ。
今回はモッズがキーワードになっているのだが、裏テーマには “ルパン三世”が?? かなり気になるところだが、まずはバックステージから。メイクアップを担当したのは、伊藤貞文さんがリードするNARSのチーム。
当然ながらメンズのモデルばかりだが、意外とメイクアップの道具はしっかりと広げられている。マスカラやアイラインまでもなされている様子。今回のメイクアップについて伊藤さんにお話を伺った。
『ブランドのコンセプトが、“メンズの服を着た女性が着ているような服を、メンズが着る”といった、なんだか逆さまになったようなイメージ。だからメンズもお化粧をしてもいいんじゃないかな、と思って。ブランドからもメイクして欲しいというリクエストがあったので、今回はアイメイクをポイントにしています。モッズっぽい、ロンドンの匂いもする洋服なので、パンク、ロック、モッズなどを全部混ぜたような感じですね』
ベースはいたってシンプル。
『化粧は楽しみたいけど、“化粧感”は欲しくない。だからベースメイクは肌を綺麗に見せることしかしていません。肌はモイスチャライザーをしっかりつけた後にコンシーラーで赤みなどを取って、その後Tゾーンをパウダーで抑えるだけというナチュラルなベースです』
そのうえにアイメイクが施されていくが、ここで4つのカラーが登場した。
『この「アイペイント」の色はパープルやグリーン、ブラックなどの4色。肌色に合わせるというよりは、ランダムに選んで乗せています。目のキワを囲んでいるのですが、ここはあえて不器用な感じで。崩れても気にしていません。顔が濃いモデルはアイメイクを薄めに、薄めのモデルはアイメイクを濃いめになど、人によってまちまちです』
ヘアは小松健太郎さん(macaroni coast)がディレクション。macaroni coastの代表であり、『Patchy Cake Eater』ディレクターでもあり中澤保人さんに、ショー直前にお話を伺うことができた。
『洋服はモッズルックと、それだけではない当時のファッションをまとめたテーマになっているので、ヘアもモッズっぽさを出そうと。全体的にフロントにボリュームがある感じで、サラサラではなくウェットっぽい質感で重みを出しています』
メイクアップの伊藤さんとは、ブランドのルックブックでも組んで以来の信頼関係がある。
『今回はモッズなので、メイクは若干入れてもいいのかな、と相談して。モデルさんもメイクが似合う男の子たちにお願いしています』
ロングヘアの男性モデルについて伺ったところ、ブランドとしてのこだわりと “遊び” が明らかに。
『モッズルックの中でも細いパンツ・細めのジャケットが似合うキャラクターとして、裏テーマに“ルパン”があるんです。ショーの最後でそれらしき演出があるのですが、ロングヘアのモデルは五右衛門なんです。誰もわからないと思うんですが(笑)』
ショーにはルパンと銭形も、そしてデザイナー森野氏は……!? 遊びゴコロに溢れ、デザイナーとスタッフたちも楽しみながら創り上げたショーは、観客たちの大きな拍手を集めた。
photo:Hiroshi Mashimo(Studio WINDS)
▶ショーの様子はコチラからもCHECK
2013/10/25| TAGS: fashion
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