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メノポーズ(閉経)の症状が軽くなる? 20代・30代からはじめたい【更年期対策】

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「メノポーズ(閉経)の前後はいろいろな不調があらわれる」と耳にしたことってありませんか? でも、20代・30代の女性には更年期やメノポーズについて具体的にイメージが湧きにくいかもしれません。そこで今回は、メノポーズとは何か、そして今からはじめたい【更年期対策】について解説します。

 

|メノポーズ(閉経)の定義およびケア方法

 

完全に月経が止まった状態をメノポーズ(閉経)と呼び、月経が12か月以上なければメノポーズと判断します。日本人の場合、50歳前後でメノポーズを迎える女性が多く、更年期とはこのメノポーズを挟んで前後約5年、合計約10年間のことを指します。

 

そして、メノポーズをケアするとは、更年期にあらわれる不調をケアすることと同義。更年期は卵巣の機能が衰え、エストロゲンの分泌が低下してホルモンバランスが乱れます。このホルモンバランスの乱れが自律神経に影響を及ぼし、イライラや倦怠感、ホットフラッシュなどの不調に。つまり、更年期対策(メノポーズケア)とはホルモンバランスを整える働きかけを行うことになります。

 

|20代・30代からはじめたい更年期対策

 

(1)ヘルシーな食生活と運動

 

栄養バランスの整った食事と適度な運動習慣は自律神経を整える働きがあるため、女性の健康的なからだづくりに欠かせません。大豆イソフラボンは、エストロゲンと似た働きをするといわれているため、大豆製品を積極的に摂るのがおすすめ。また、運動はウォーキングやジョギングなどの有酸素運動が効果的とされています。

 

(2)ストレス管理とリラクゼーション

 

ストレスや慢性的な疲労は、ホルモンバランスを乱す原因の1つ。ストレス管理をきちんと行い、健やかな心を保ちましょう。アロマセラピーやストレッチ、音楽鑑賞など、自分の好きなリラクゼーション法を採り入れてみてください。

 

(3)生活習慣の見直しと健康チェック

 

睡眠・食事・運動などの生活習慣を見直して、自分の健康状態を振り返ってみましょう。「睡眠不足が続いている」「外食ばかりで野菜が足りていない」など、気になる点はありませんか? 更年期以降、女性ホルモンは減少していくものであり、避けることはできませんので、今から基本的な生活を見直して心とからだの健康習慣を保つことが、更年期の不調軽減につながります。

 

|ホルモンバランスを整えるには漢方薬もおすすめ

 

更年期対策(メノポーズケア)には漢方薬を採り入れるのもおすすめ。漢方薬はホルモンバランスだけでなく血流や自律神経を整える効果を期待できるので、不調の根本改善をめざせます。なお、更年期対策(メノポーズケア)には下記2種の漢方薬がおすすめです。

 

・加味逍遙散(かみしょうようさん):からだを巡る気(エネルギー)の流れを整え、不足した栄養を補うことで自律神経に働きかけます。体質が虚弱で、冷えや肩こりなどがある人の月経不順や、更年期障害などに用いる漢方薬です

 

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん):比較的体力が低下し、倦怠感や手足の冷え、貧血傾向のある方におすすめ。栄養を補って巡りをよくすることで、月経困難や更年期障害、頭重、肩こりなどに働きかけます。

 

自分の体質と症状に合った漢方薬を見極めるには、漢方に詳しい薬剤師に相談しましょう。最近では薬剤師がAIを駆使して体質や症状に適した漢方薬を選んでくれる「あんしん漢方」のようなオンラインサービスもありますよ。

 

メノポーズ(閉経)は誰にでも訪れるものであり、更年期にはイライラやホットフラッシュなどで悩む人が多くなります。「まだまだ先のこと」と思わず、今のうちから生活習慣を整えていくことを意識していきましょうね。<薬剤師・碇 純子(いかり すみこ)>


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