プランのメインイベントは、「ゲンセン霧島茶」に選ばれている茶農家のひとつ「ヘンタ製茶」にうかがって、新茶の茶摘み体験と、摘みたての茶葉を釜で炒りお茶に仕上げる体験です。12時に宿をチェックアウトして、自家用車またはタクシーで「ヘンタ製茶」に向かい、現地で茶摘みの方法などを教わりながらお茶作りを体験します。
▲標高200から300メートルにある茶畑
標高が高い霧島の茶畑は昼と夜の寒暖差が高く、ミネラルが多く水はけのよいシラス台地が美味しい茶葉を育みます。この日はヘンタ製茶の邉田孝一社長と共に畑に行き、茶摘みを行いました。初めての体験でしたが、丁寧に教えていただけるので夢中になってしまいました。
▲柔らかな新芽部分を摘む「一芯二葉」
新茶には「一芯二葉」と言って、枝先にあるまだ開いていない芽とその下2枚までの柔らかな茶葉を摘みます。一般的に玉露や煎茶などの高級品も一芯二葉で、茶葉の枚数に合わせて生産量も増えますが、上級品は一芯三葉、量産品は一芯四葉や五葉となります。
▲邉田社長の協力もあってこんなにたくさん摘めました
積み終わると、ヘンタ製茶に戻り釜炒り体験を行います。
▲いよいよ釜炒り
摘み取った茶葉を熱した釜にあけ、まんべんなく火が通るようにかき回します。釜で炒る製法は戦国時代末期に大陸から九州に伝わったもので、それまでの天日干しにした茶葉を煮出す低品質のお茶に代わり、江戸時代中頃まで主流になった製法です。
▲少し火が通ったらザルにあけ、力を込めて手で揉む
この作業を数回繰り返します。力がいる作業ですが、昔は各家庭でこうしてお茶が作られていました。
▲この状態になると釜炒りは終了
▲専用のザルにのせて乾燥
乾燥用のザルは下から火で熱し、炒った茶葉をしっかりと乾燥させます。
▲乾燥した茶葉は茶色になって出来上がり
江戸時代中ごろには蒸した茶葉を揉む煎茶製法が開発され、炒り加減の判断が難しく手間のかかる釜炒り茶は徐々に廃れ、現在の生産量は1パーセント以下。ですが近年お茶が見直され、専門店や日本茶カフェでは、蒸し茶にくらべ爽やかな香りと風味、黄金色の釜炒り茶が重用されるようになりました。
▲出来上がった釜炒り茶はお土産として持ち帰れます
茶摘み体験では、さまざまなお茶の知識も教えてもらいとっても勉強になりました。お茶の品種にもよりますが、今回自分で摘んだ新茶は、釜で炒られた香ばしい香りで爽やかな味わい、余韻に残るほのかな出汁感を楽しめました。自宅でお茶を飲むたびごとに、霧島に広がる茶畑の情景がよみがえります。
界ブランドの宿が用意するプランを体験すると、そのあと普段の生活がちょっと変わることがたびたびあります。今回は、焼酎やお茶への興味がさらにわき、実際に飲み方も変わりました。日々の暮らしが少しよくなり、豊かになる。星野リゾートの温泉旅館【界 霧島】で、そんな旅の醍醐味を味わってみてくださいね。<text&photo:みなみじゅん 予約・問:界 霧島 https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/kaikirishima/>
界 霧島「霧島茶三昧滞在 2025」
期間:2025年5月1日〜6月20日 料金:¥43,800円〜(2名1室利用時1名あたり、税‧サービス料込) プラン内容:霧島茶と焼酎のペアリングセット、ペアリング用お茶請け、朝のお茶漬け、新茶摘み‧釜炒り茶体験、夕食 宿泊予約:公式サイトにて宿泊日の14日前までに予約 定員:1日1組2名まで ※新茶摘み‧釜炒り茶作り体験はヘンタ製茶にて開催。新茶摘みは天候により開催できない場合があります。
2025/05/25| TAGS: lifestyle
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