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「減らす生活」モノからの“圧”を減らして自分を甘やかす【毎日が変わる片づけのワザ(266)】

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整理整頓や片づけは、少しでも生活を快適にするために避けては通れない課題の1つですが、いざ取り組んでみたところで「なかなか片づかない…」という方は少なくないようです。そこで、整理収納アドバイザーとライフオーガナイザーの資格取得の際に学んだ内容から、仕事や家事、気持ちを片づけるときの基準にしていることを紹介します。

 

|「減らす生活」モノからの“圧”を減らして自分を甘やかす

 

「あ、最近の我が家は整理ができてないな」

 

と感じるときが時々あります。家のなかを思い浮かべて、「あれ、あそこに何が入ってたっけ?」と曖昧になっているときが、まさにそのとき。わたしの気持ちが「モヤモヤ」「ソワソワ」し始めるタイミングです。

 

理想は、たとえばクローゼットの収納や引き出し一段一段について、

 

「この引き出しにはデニムが3着、スウェットが1着」

 

「この引き出しには冬用のニットが9枚」

 

「食材の収納棚には、レトルトのお粥が2つ、レトルトカレーが2つ…」

 

などと、すべて把握できていること。そうなっていれば、収納のすべてに対してモヤモヤする場所がない。それだけで、気持ちがすーっと軽くいられるのを感じます。

 

逆に「整っていない」ときは、なんとなく「気配」でわかります。目に入るたびにちょっと気になる。なぜか疲れる。そんなエリアがあるからです。

 

「あそこ、気になるな」と思ってしまう時の我が家は「整って」いません。そういうときのどこかの収納はモノが多いだけではなく、「ここにあるのがホントに心地いいんだっけ?」と、モノが問いかけてくるようなオーラを放っているような気がします。

 

わたしはそれを「モノからの圧」だと感じています。それはたとえば、使っていないモノが視界に入るたびに、罪悪感のような感情を引き起こしたり、空間がモノで圧迫されているように感じたりすることです。

 

人からだけでなく、モノからの圧も、ない方が心地いいですよね。

 

わたしにとって、整えることは「モノからの圧をなくし、適切な関係に戻す」作業です。「うん、今のところ、居場所はここがベストだよね」と満足していてくれるのが、モノとのいい関係。わたしにとっても、モノからの圧を感じず、心地よく過ごせる家になります。

 

どうして整理が好きなのか改めて考えてみると、それはたぶん自分で決められるから。そして決めた通りに自分で整えていけるから。生活や仕事のなかには、「やるべきこと」や「任されること」がたくさんあります。それらは、自分だけでは決められないことも多いですよね。

 

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でも整理だけは、自分が決めた通りにできます。

 

今は家族と住んでいるので、自分が管理している範囲に限りますが、それでも、自分の意志が100%通る、反映される経験をすると、心が「優しくしてもらった」と感じるように思います。だから、ちょっと心が疲れたときほど、意識して片付けの時間を確保しています。わたしにとっての整理は、モノと向き合うことで自分をいたわる行為なのかもしれません。

 

これからも、自分で決めて整えていきたい。

 

今、自分の意志で空間を整え、心地よく暮らせる環境にいることが、本当に幸せだと感じています。<text:なまけるための片付け/花太郎(整理収納アドバイザー) https://note.com/namake_kataduke


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