大トロを食したところで、地方特有の鮨や料理長が腕を振るうクリエイティブな鮨が登場します。ペアリングのワインや日本酒も、それに合わせてさらに個性が高まります。
いよいよ変わりダネ同士のペアリング。和歌山県の郷土料理「目張寿司」に合わせるのはスペイン・カタルーニャ地方の「コネクシオ・コスミカ」。ブドウ品種はカタルーニャで広く栽培されるチャレロで、オレンジの皮や種を8日ほど漬け込んだ個性派です。柑橘の爽やかな酸味や苦味が感じられるオレンジワインは印象的な一杯。「目張寿司」と「車海老」の握りに合わせました。

▲「コネクシオ・コスミカ」と「目張寿司」
「目張寿司(めはりずし)」は、漁や山仕事のお弁当として食べられていて、塩漬けにした高菜で包んだ白米か酢飯のおにぎりで、中に刻み高菜が入ります。和歌山出身の料理長西村氏は、いくらや刻んだ中トロ、らっきょうを使ってゴージャスにアレンジ。甘みやイクラの塩味、中とろの旨味や高菜の歯ごたえもあり、口の中で様々な味が入れ替る逸品です。

▲和歌山の郷土料理「目張寿司」を創造性豊かにアレンジ
海苔にたっぷり盛られた雲丹は手巻き鮨風。米粉と塩をブレンドしたライトな塩味の “淡雪塩” が振られ、絞ったすだちの、爽やかな風味が口の中に広がります。「特別純米生原酒 山廃仕込み うらなぎ」は、“日本の里100選” に選ばれた丹後半島の山間にある上世屋地区の棚田で作られたコシヒカリを使い、蔵住みの天然乳酸菌を使った山廃仕込み。米の旨味を感じるスッキリ柔らかなやや辛口を、濃厚な雲丹の味に合わせます。

▲「雲丹」と「特別純米生原酒 山廃仕込み うらなぎ」
「煮蛤」と「穴子」には京都府が品種改良し府内だけで限定生産される酒米 “祝” で作る「京の春 純米大吟醸」をいただきました。6号新政酵母の澄んだ香りと穏やかな旨みが広がる、まろみのあるお酒を満喫しました。

▲「煮蛤」と「穴子」に合わせる「京の春 純米大吟醸」
最後の一品は多彩な味のグラデーションが楽しめる「棒寿司」。鯖の棒寿司には柴漬けのシャリが入って生姜味噌をトッピング。鯖の脂と味噌のコク、柴漬けの爽やか酸味が口の中で混じります。秋に旬を迎える脂ののった名残鱧の照り焼きや、屋根の形になったユニークな玉子焼きなど、最後まで楽しませてくれるひと時でした。

▲最後の一品は「棒寿司」
東京・大手町にある日本旅館「星のや東京」にオープンしたお店【鮨 大手門】。今回は特別メニューを紹介しましたが、イベント限定の特別献立とペアリングをあしらったコースを11月29日(土)まで提供します。ワインとともに、海に最も近い蔵元「向井酒造」と、握りや魚介の組み合わせはドラマチック。ぜひこの機会に魚と酒、そして職人の腕前を味わってみてくださいね。<text&photo:みなみじゅん 予約・問:星のや東京 https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/hoshinoyatokyo/>
期間:2025年10月27日(月)~通年 ※月、火、金、土、限定 料金:1名¥123,661~(2名1室利用時、税・サービス料込)含まれるもの:1泊2日の宿泊料(通常料金の15%off )、鮨 大手門での夕食(コース料金のみ) 特別ペアリング:2025年10月27日(月)~11月29日(土)の期間は記事で紹介したイベント特別献立を用意。日本酒とワインを合わせて8種程度の料金はプランには含まれません。ペアリング1名¥12,100(税・サービス料込) 夕食 時間:一部 17:30、二部 20:00 定員:各回8名
2025/11/15| TAGS: lifestyle
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