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将来は起業もアリかも?23歳が副業で気づいた“働き方の選択肢”

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都内で事務職として働きながら、副業として六本木の高級キャバクラ・クラブ『六本木クラブチック』で働くカンナさん(23歳)。「安定」と「挑戦」、どちらも選んだ彼女の働き方は、今の20代女性にとって決して特別なものではありません。本連載では、そんなカンナさんが踏み出した“最初の一歩”から、“価値観の変化”、そして“将来の考え方”までを3回にわたってお届けします。

 


 

前回、副業を通してお金との向き合い方が変わったと話してくれたカンナさん。最終回となる今回は、夜の仕事を続ける中で見えてきた“将来の選択肢”について話を聞きました。

 

|沈黙が続いた席で、思わず固まった

 

「本当に何も話せなかった日があって……」

 

その日接客したのは、ピッとしたスーツを着こなした、落ち着いた雰囲気のお客様でした。無駄な会話をしないタイプで、店内の様子を静かに見ているような、堅物?どこか“ピリッとした緊張感のある”雰囲気があったといいます。

 

「いままではどちらかというと、お客様のほうが会話をリードしてくださることが多かったんです。でも、その方は違いました」

 

席についても会話はすぐに弾まず、ゆっくりとした時間が流れていました。

 

「“盛り上げなきゃ”っていうより、“下手なこと言えない”っていう緊張感。何か話さなきゃいけないのに、浅いことを言えば見透かされそうな気がして。言葉を探せば探すほど、自分の中身の薄さが見えてしまいそうで怖かったんです」

 

頭の中では必死に考えているのに、言葉が出てこない。焦りと沈黙が重なり、「すみません、うまく話せなくて……」と口にしかけたそのときでした。

 

「大丈夫。ちゃんと考えて話そうとしているのがわかるから」

 

その一言で、張りつめていた空気がすっと緩んだといいます。

 

|“すごい人”から教わった、一生モノの考え方

 

その後、少しずつ会話が続くようになり、仕事の話になりました。そこで初めて、そのお客様が会社を経営している方だと知ったそうです。

 

「すごい人だなって思って、また緊張してしまって。でも、お話を聞いていくうちに意外な言葉が返ってきたんです」

 

「正解の判断がつかないときもあるけれど、それでも決めなきゃいけないのが経営だからね」

 

驚くカンナさんに、そのお客様はさらに言葉を続け、

 

「結局、自分が選んだ道を正解にしていけばいいんじゃないかな」

 

その一言が、カンナさんの心に深く突き刺さりました。

 

 

「それまで私は、どこかに『正しい答え』があって、それを選べない自分はダメなんだって思っていました。でも、“答えは自分で作っていくもの”なんだって気づかされたんです」

 

遠い世界の存在だと思っていた経営者が、自分と同じように悩みながら、それでも自らの手で「正解」を作っている。その姿に、カンナさんの視野が一気に広がりました。

 

|「与えられる側」から「自ら作る側」へ

 

その日をきっかけに、仕事への向き合い方が変わっていったというカンナさん。

 

「それまでは、決まったことをきちんとこなすのが仕事だと思っていました。でも今は、“どうすればもっと喜んでもらえるか” “自分ならどう動くか”を、自然に考えるようになったんです」

 

昼の仕事でも、ただ指示を待つのではなく、小さな提案をしてみたり、自分なりに工夫して動いてみたり。少しずつですが、“受け身”から“自ら選ぶ側”へと変わっていきました。

 

「前よりも、“仕事って自分次第でいくらでも広げられるんだ”って思えるようになりました。そうすると、今まで考えてもみなかった『起業』という選択肢も、あながち遠い世界の話じゃないのかも、って」

 

|「働き方は一つじゃない」と思えた

 

「将来、絶対に起業したい!と決めているわけではないんです」

 

そう話しつつも、カンナさんは少し考えて続けました。

 

「でも、“そういう選択肢も自分の中にある”と思えるようになったことが、いちばん大きな変化でした」

 

会社に所属する働き方だけがすべてではない。自分で考え、自分で選び、その道を正解にしていけばいい。その感覚を持てたことで、将来を考えるのが怖くなくなったといいます。

 

|これからの自分を変えたい人へ

 

カンナさんが副業を通して得たのは、収入だけではなく、新しい視点と選択肢。

 

「最初は本当に不安でした。でも、やってみないと分からないことの方が多かったです」

 

今の環境を大きく変えなくても、少しだけ外の世界に踏み出すことで、見える景色は変わる。カンナさんの経験は、そのことを教えてくれます。

 

 

▲『六本木クラブチック』はとてもゴージャスな雰囲気の空間。数々の人気ドラマや映画のロケで使用されていることでも有名です

 

もし、今の自分に少しでも迷いがあるなら。まずは新しい扉を一度叩いて、自分の目で確かめてみるのも、これからの自分を作る一つの方法かもしれません。<取材協力:『六本木クラブチック』 https://www.chick.co.jp/roppongi/


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