日々是精進

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のほほんとやっていたら、あっという間に3月。
今さらですが,あけましておめでとうございます。
「金」というのは、景気のいい色。
去年の暮れに金髪にしてからというもの,今年は景気が良く,
新潟、京都、草津、福岡と,出張が多く,いい出会いや出来事も多かった。
旨い酒、それに合う土地のものを良い人と食し、
自分の知らないその土地の伝統と出会い、
行った事のなかった温泉に浸かり、
嘗て共に頑張ってきた友人の仕事っぷりを目にしたり…

 

 

ある仕事であるモデルさんと出会った。
15歳でスカウトされ、何も知らぬまま第一線に立ってしまい、
それが嫌でキャーキャー言われずちゃんと一人の人間として扱ってもらいたいと
21歳で渡米され,今やお孫さんが出来るという方だった。

 

 

彼女は舞踊を幼少の頃から日本舞踊を習っていて、
今では先生。方々で教えてらっしゃるのだが,
その日舞の教育方法に目を見張るものがあった。

 

 

ダンスのレッスンというのは,鏡があり,写る自分を確認しながら
何度も何度もレッスンをする。
でも,日本舞踊には鏡は無い。
先ずは先生が一度踊ってみせる。その一度で、形、手の動き、表情、間(ま)を覚える。
三回踊るまでに完璧に覚えなければいけない。
覚える側の集中力が違い,空気が読めるようになるという。
練習時間も長くなく、持ち帰り稽古して、また次回でわからないところを確認する。
昔のやり方だからスパルタなんだろうと思っていたが、そうではなくて,
3つ評価して1つ直す。良いところを伸ばしていく…

 

 

今は教育に力を入れてるところが多いけれど、教育の本来の形を教えて貰った気がした。
「見て覚えろ」で育った僕は、アシスタント時代必死で見て覚えようとしたが、
結局その記憶が必要になってきたのは独立して仕事をしてからの事だった。
あの時,先生はどうしてたっけ?本当に問題にぶち当たらないと空想の稽古だけしてても
あまり成長は望めない。問題をクリアしようと自分で考えて稽古を重ねて
最後に手を差し出してくれるあの一言。
自分の良いところ,個性を伸ばして伸ばして足りないところを補っていく。
自分も今まで通り続けていかないといけないし、段々と後輩が出来てきて
教えて貰ってきた事を教えていかなきゃいけない時期にやってきたんだなと思うこの頃。

 

 

なんて思いながら金髪にしたおかげ(?)で舞い込んできた新しい仕事

 

 

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へアメイクのサポートで入る事になったのだけれど,
何十歩も先を行く演出家。
類を見ない、一時代を作ったスタイリスト。
カッコいいものとは何か、を表現するヘアデザイナー。
素晴らしいダンスを披露する演者。

 

 

シビれる現場で,まだまだ敵わぬ先駆者の足を引っ張らぬよう、答えられるよう、
背筋を張って残り5日間、成長して参ります。


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