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知らない町の飲食店に入ることが楽しい理由

【思考をキレイにする旅の仕方(348)】「おいしい店」より「よく通う店」を聞きます

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旅先や出張先でおススメの店を聞く場合、「おいしい店」より「よく通う店」を聞きます。

 

もちろん、「おいしい店」も魅力はあるけれど、「通う店」には、それなりの理由があるから。

 

それがたとえ、「近い」、「安い」でも、そこで過ごした時間に様々な話が詰まっていることが多い。

 

 

「作家の古川日出夫さんが、よく通っていた焼鳥屋」

 

先日、東京は高田馬場で聞いて入ることに。

 

その焼鳥屋は、店の入れ替わりが激しそうな商店街の中に、昭和の雰囲気を残したまま、ひっそりと建っていました。

 

サラリーマンの一人客が多く、新橋のように仕事から家に戻る途中で一杯飲んでリセットして帰る様が予想でき、猫背で飲むにはいい。

 

今年、古川さんの原作で話題になった映画「犬王」を思い浮かべながら、ビールをすすります。

 

 

ふと、太平洋戦争時、島に取り残された軍用犬の話から始まる物語「ベルカ、吠えないのか?」も思い出しました。

 

小説の内容ではなく、所持していた時のことを。

 

 

タイの片田舎で読んでいました。

 

食堂とカフェとバーとを足して3で割ったような場所でビールをちびちび飲みながら。

 

ホテルまでの帰り道、静まり返った市場のような商店街の中で野良犬3匹に出くわします。

 

道が細く、彼らを抜けていかなければ、先には進めません。

 

 

1匹がよだれを垂らしている様を見ながら「狂犬病」が頭を過ります。

 

来た道を戻って他の道から帰ろうとしたとき、彼らは近寄ってきました。

 

渡しはとっさにウエストポーチのプラスチックのバックルをカチッとはずします。

 

そして、右手に持って振り回し、彼らを追い払いました。

 

こうして、無事、その道を通ってホテルまで戻り、

 

犬の小説が入った鞄で野良犬を追い払った記憶だけが脳に刻まれたのです。<text:イシコ


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