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デザインの半歩先を体感!「インテリア ライフスタイル展」で発見した注目の作り手たち

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(3)アップサイクルに本気で取り組む世界の地方都市や個人の作るアイテム

 

 

|廃材で出来たシャンデリア?! ピート・ヘインイークの新作を発表したCIBONE

 

廃棄材を元にDIYとプロダクトを自由に行き来するスターデザイナー、ピートヘインイークの新作を発表したのはCIBONE。他の作品を作る時に出る廃材を、できるだけ効率的に利用できる方法はないかと考え生まれた、何種類かのプライウッドで作られたパーツを、組み立てていくことで作られるシャンデリア。

 

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クラシックなモチーフに、新たなコンセプトを与えるヒップなアイテムはさすがです。

 

 

 

|桐タンス、捨てちゃうの?削り直す?それなら、アップサイクルしてみませんか?

 

パッと見るかぎり、モダンでシンプルで機能的な洋服ダンス。実は着物をしまう為に嫁入り道具として使われてきた桐ダンスをもとに制作されたものなんです。エドライフの冨浦氏が自ら木工・鍛冶仕事をすべて手がけているというのもポイントです。

 

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もともとタンス等の修理をしていた経験から、手に覚えている感触の金具が市販されていないことを不満に感じ、御神輿についている様々な金物の職人さんの元修行をしたことによって満足いく仕上がりになったとか。

 

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桐はまるで呼吸しているかのように乾湿調整を行う日本の気候に適した素材、桐ダンスを「見せる収納」として仕立て直すのはクールだと感じました。

 

 


 

 

今回紹介した「インテリア ライフスタイル展」は単に最新トレンドを展示するだけでなく、若手デザイナーの発掘や姉妹海外デザインイベント(世界最大の国際見本市:ambiente)への招聘、講演会なども催している見応えのある、デザイン業界でも注目の人気イベントです(今年は過去最高の来場者数となったそう)。

 

これまでデザイナーは、従来は海外の国際見本市で作品を発表するのをきっかけに世界で幅広く活躍するというスタイルが主流でしたが、ようやく最近になって日本での仕事をきっかけに海外から評価され、活動の場所を広げていく事例が増えつつあります。そして、日本のメーカーも世界を舞台に 商品展開できる提案力やプレス力を持ちつつあります。

 

そういった背景からも「インテリア ライフスタイル展」は今後も、世界観を表現することや新しい価値の提案にも挑戦する“新たな作り手と出会う”貴重な機会を提供するイベントであり続けてくれるはず。主にインテリア・デザイン業界やメディアの関係者向けのイベントではありますが、少しでもインテリアやデザインに興味ある方には、ぜひ足を運んでデザインの今と未来をご自身で体感していただきたいと思います。

 

 

text & photo:土橋 陽子
http://yokodobashi.com


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