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ひとりメシの楽しみが戻ってきました

【思考をキレイにする旅の仕方(364)】ひとりメシの楽しみが戻ってきました

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名古屋駅で、ひとりメシ場所を選んでいました。

 

旅を感じさせるトランクや大きなリュックを持つ方々も多く、

 

うなぎのひつまぶしやあんかけパスタなど名古屋メシを提供する店は大行列。

 

入ったことのない関東圏のステーキチェーン店を選びました。

 

 

「ハンバーグも美味しいよ。食べる?」

 

「大丈夫。ゆっくり食べなさい」

 

会社を早退したのか、昼食時だけ抜け出してきたのか、右側のテーブルに座るスーツ姿の父親は、ステーキを食べ終わり、

 

椅子に正座して食べる小学生らしき男の子が食べる姿を愛おしそうに眺めています。

 

 

「なんで、あっちの方が早いの?私たちの方が先なのに」

 

「別にいいじゃん」

 

店内をキョロキョロし、料理が出てくる順番をチェックしながら、ぶつぶつつぶやく白髪混じりの母親に、

 

スマホから目を離さないで、いじり続ける息子が答えました。

 

 

私はステーキをつまみに瓶ビールをグラスに注ぎながら、ちびちび飲み、周囲から聞こえる会話を楽しみます。

 

右側の父と息子の親子が店を出ると、

 

今度はスーツ姿の中年男性、社名の入った作業着ブルゾンを羽織った20代と60代2人の男性の3名が案内されて、やってきました。

 

スーツ姿の中年男性が奥の上座に座り、作業着ブルゾン2人組は気を遣っています。

 

「本社がさぁ……」

 

スーツ姿の男性は、所属しているであろう会社の様子を自慢気に語り出しました。

 

まるで自分が経営しているかのように。

 

 

混んでいなければ、もう1本ビールを飲みながら、聞きたかったくらい。

 

マスク着用の光景は思った程、減りませんが、明らかに人出は多くなり、

 

周囲から話し声が聞こえてくるようになってきているように感じます。

 

ひとりメシの楽しみが戻ってきました。<text:イシコ


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