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【思考をキレイにする旅の仕方(494)】 人口が増え続ける町を訪れて考えたこと

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| 人口が増え続ける町を訪れて考えたこと

 

山梨県甲府市の西側に人口約2万人の昭和町があります。

 

人口減少の日本で毎年、人口が増え続ける自治体。

 

 

特に観光地があるわけでもありませんが、

 

2つの大きな工業団地ができ、

 

大型ショッピングセンターが出店するなど

 

様々な要因が絡み合って人口は増え続けています。

 

ちなみに不交付団体(地方交付税が交付されず、独自の税収だけで行政を運営している自治体)の自治体。

 

 

現在、私の住む安八町の将来予測の可能性の一つに類似した町ということで視察に訪れました。

 

財政指数も人口推移のグラフも理想的だし、

 

行政側の担当者の説明を聞きながら「いいなぁ」と羨望の眼差しでうかがっていたのですが、

 

住民側の議員の方々と質疑応答を続けているうちに本音もぽろりと飛び出し始めました。

 

 

不交付団体ならではの辛さ(例えるなら国からの仕送りがない状況なので町のお財布は厳しくなりがち)、

 

人口増加ならではの辛さ(共働き世帯の子供たちを放課後に預かる希望者の急増で施設増築対応、教育費の捻出)など課題も多い。

 

 

3分の2が移住者になった地区では、

 

区長(現在、議員になられています)が一軒ずつ周り、新しい自治会を新たに作ってもらうために奔走した話、

 

元消防団長の議員からは消防団に入ってもらえない現状など、

 

現地住民と移住者の共生はリアルでした。

 

 

顔が見えない環境が防災や防犯に与える影響も大きい。

 

現地住民も移住者もお互いが住み心地悪くなっては、

 

いくら人口が増加しても幸せな町とは言えないのですから。

 

 

未来のことはわかりませんが、

 

わからないからビクビクするではなく、わからないからワクワクしたいと思いたい。

 

旅と同じですよね。<text:イシコ


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